株主優待は大株主に厳しい?
株主優待制度を設けている企業の内、多くの企業は持ち株数(保有する株式数)が多くなってもそれに比例して株主優待がより魅力的になるということはありません。多くの場合、株数が多くなるほど、株主優待の利回りも小さくなります。
具体的に例を見ていきましょう。
・2502:アサヒビール
100株以上の株主:1,000円相当自社商品。1000株以上の株主2,500円相当自社商品。
100株の保有でも、200株の保有であっても投資に対する株主優待の金額は1,000円のままです。つまり優待利回りが1/2になってしまいます。
・2712:スターバックスコーヒージャパン
1株:無料券2枚、5株:無料券4枚、10株:無料券10枚
1株になら、2枚なのに、5株の場合は4枚(1株あたり0.8枚)、10株の場合でも10枚(1株あたり1枚)となり、1株だけ保有するのが最も効率的ということになります。
ちなみに、これらの例は会社がいやがらせをしているというわけではありません。多くの会社では、株主優待の目的を「より多くの株主(ファン)を作る」ということにしていますので、最小単位でもいいから株を持ってもらいたいというわけなのです。
しかし、効率的に株主優待をゲットしたいという方にはこうしたやり方では納得ができない(?)かもしれません。そこで活用したいのが「家族名義」で株を買うことです。
家族名義で株をもてば、人数分株主優待が貰える
例えば、先ほどのスターバックスの株主優待の場合で、1株だったら2枚タダ券がもらえるのに、2株買っても同じ2枚のままです。しかし、これを1株は自分名義で買い、もう一株を家族の名義で買ったとしたらどうでしょう?
当然家族といえども一人の個人ですので、スターバックスの株主名簿にはそれぞれ1株ずつの株主として記載されるわけです。そうなればそれぞれの株主に対してタダ券が2枚ずつ贈られてくることになります。仮に4人家族で1株ずつなら合計8枚の株主優待券がもらえることになり非常にお得です。(1名で4株を持っても株主優待券は2枚だけ)
※家族名義で株を買う場合は必ず了解をとるようにしましょう。
未成年者でも口座が持てる証券会社
こうなると、できるだけ多くの家族で株式を分散投資することがお得になります。でも、家族といっても子供(未成年)だしなぁという方。最近では投資教育などの観点から親権者の同意を得られれば未成年者でも口座を持つことができる証券会社(ネット証券)が増えています。
もちろん、未成年者であろうが、株主は株主です。株主優待ももちろんもらえます。
・松井証券
未成年者でも口座を持つことができます。(ただし、信用取引口座は不可(当たり前か))取引もネットで行うことができます。ただし、未成年者が口座を持つ場合、その両親(いずれか一方でも可)が松井証券に口座を持っておく必要があります。
・マネックス証券
未成年者でも口座開設は可能です。ただし、口座開設の際に、親の同意とその同意者が本当に親である証明(住民票等)を添付する必要があります。
ちなみに、「複数の証券会社で分散して株を買う」という方法も一見有効なように見えますが、実際には株主名簿に名寄せされる際に持ち株数が統合されるので意味がありません。